「……ん、ん、あ」

「すみれは何も出来なくないぞ。お前の笑顔は無敵だ。それに最近は料理も大分出来るようになってきたし、お茶を入れるのはもはや完璧だ」

「あ、ああ、だめ」

 彼が私を押し倒し、私の胸に両手を当て、上にまたがった。

「そうだ。俺に料理をして恩返ししろ。そして恋人として夜も俺が満足できるまで相手を出来るようにしてもらおうか」

「……何それ……満足って何?私できない」

「大丈夫だ。お前は素直だから、仕事も、料理も教えやすかった。今度はまた違う師匠になってやるよ」

 そう言うと、身体を倒してまた始まった。

「……あああ」

「そう、そう、上手だ、すみれ」

 そう言って、よくわからない指導が昼近くまで続いた。意識を失い、気がついたら彼はいなかった。出社したようだった。