高校、教室。
「桜花。進路調査票は出した?」
桜花は目を丸くし「えっ?」と呟いた。
「純香、いつまででしたかしら?」
「やっぱりまだだった? 明日までだけど」
「佳代子、迷ってはいませんのよ。ただ、えっと……無くしたわけではありませんのよ。たしか……」
桜花は鞄の中を探り、進路調査票を挟んだファイルを取り出した。
「……白紙でしたわ」
桜花は進路調査票を見てバツが悪そうにしながら、フフッと笑い、筆記用具を取り出し書きこんでいく。
「桜花って、しっかりしているようで、抜けてる」
「将棋の対局でたいへんだったから、忘れてたのよね」
「そういうわけでは……」
将棋で忙しいからは理由にならないし、将棋のせいでと言われるのは癪に障った。
純香が進路調査票を覗きこむ。
「ああ、やっぱり医学部志望」
桜花は顔を上げ、手を止めた。
「ええ。病院の娘ですもの」
「桜花。進路調査票は出した?」
桜花は目を丸くし「えっ?」と呟いた。
「純香、いつまででしたかしら?」
「やっぱりまだだった? 明日までだけど」
「佳代子、迷ってはいませんのよ。ただ、えっと……無くしたわけではありませんのよ。たしか……」
桜花は鞄の中を探り、進路調査票を挟んだファイルを取り出した。
「……白紙でしたわ」
桜花は進路調査票を見てバツが悪そうにしながら、フフッと笑い、筆記用具を取り出し書きこんでいく。
「桜花って、しっかりしているようで、抜けてる」
「将棋の対局でたいへんだったから、忘れてたのよね」
「そういうわけでは……」
将棋で忙しいからは理由にならないし、将棋のせいでと言われるのは癪に障った。
純香が進路調査票を覗きこむ。
「ああ、やっぱり医学部志望」
桜花は顔を上げ、手を止めた。
「ええ。病院の娘ですもの」



