「館山真一さん、どうぞ」
「おはようございます、佐々木さん」
昨日話していた通り、今日来院してくれた。
結構面倒くさがって来なくなる人もいる。
治すためにきちんと通ってくれるのは嬉しい。
「…少し動かしますね」
前より痛い動作が良くなってるので、動く範囲のリハビリも加えていく。
「…痛え…」
リハビリが終わったあと、さすりながら苦笑いしている。
「痛いですよね。手首を動かさないようにすると回りが固くなっちゃうので…それも動かせば痛みでるんですよね」
こちらも苦笑いしてしまう。
痛いことで怒る患者さんもいるし。
「でも、動かしてる、良くなってるっていうのが分かるから。
自分のためだしね」
そう、私達が毎日そばにいれる訳じゃないので、自分でも動かしていく必要がある。
自分のため。それを理解してくれている。
「こうして、こうで…」
自宅でもできるストレッチを説明して、終わりになった。


