西神は迷うことなく、きっぱりと言い切った。
まるで自分の運命を知っているかのように。
「そんなに言い切らなくても……」
「俺には友達や大切な人……誰かを想うなんてことはできない。俺はお前たちとは違うから」
そう淡々と言った西神の瞳はどこか悲しげで、胸がぎゅっと締め付けられるように痛んだ。
「違うって俺ら何にも変わんないじゃん。西神がほんとはいい奴だって俺は知ってるぞー」
西神はクラスでも一人でいることを好んでいるようだけど、誰かが困っていたらさりげなく手を差し伸べているところを復学してから何度か見たことがある。
そういえば、西神って高1の時は何組だったんだろう。
「……お前は本当の俺を知らないだけだ」
そう吐き捨てるように呟くと、西神は俺を置いてスタスタと一人で先に歩いて行ってしまった。
本当のお前のことなんて、もちろん知らないよ。
だって、俺ら出会って間もないんだから。



