「くぅ~~!ムカつくけどお前、賢そうだからなんも言えねえのが悔しいな」
実際の西神の成績はまったく知らないけれど、雰囲気から賢そうなのが滲み出ている。
きっと俺よりも賢い。
それに俺は自分が頭が良くない自覚があるしな。
だけど、俺の言葉に西神はなぜかきょとんと目を丸くして驚いていた。
え?なにその反応は。
「……そこは普通怒るところじゃないのか」
バツが悪そうに俺から視線を逸らして足元を見る。
「え、そうなの?」
「そうだと思ってた」
ということは、西神は俺を怒らそうとしていたってことか?
でも、なんで?と疑問に思ったけれど、その疑問は後ろから聞こえてきた愛しい人の声を聞いてすぐに消えた。
もしかして西神も美桜が好きとか……?
だったら、俺の勝ち目なんてさらに無くなってしまう。
「なあ、西神ってさ……好きな人とかいるの?」
「は?」
彼は何を言い出すんだとでも言いたげに眉間にシワを寄せて怪訝そうに俺を見た。



