きっと、君に怒られるだろうけれど



そう言いながら椅子から立ち上がり、それぞれ空になった容器を持ってぞろぞろと歩いていく人たちに着いていくように歩き始めた。


「俺もお前が泣いてたから集中できなかった」


劇場内から出たすぐのところでボソッと前から聞こえた声を俺の耳は聞き逃さなかった。


「え!?西神までそんなこと言うの!?」


予想外すぎる言葉に思わず俺は驚きの声を上げた。

それでも、疑問に満ちた表情を浮かべた西神は俺の方を振り返って「あんなに泣くもんか?」と言った。


いやいや、お前には人の心っていうものがないのか?西神よ。

と、言いたいところだけど世の中には色々な考え方や捉え方があるのだから一概に西神のことを否定するわけにはいかない。


「お前なー、俺はピュアなんだよ」


そう言いながら西神の肩に手を置いて隣を歩く。

すると、西神は「バカの間違いじゃないのか」とにんまりと口角を上げて、意地悪そうに微笑んだ。