きっと、君に怒られるだろうけれど



そこで会話は終わって、現実の世界へと引き戻された。
ただ、肝心の名前を言っている部分だけはノイズがかかって聞こえなかった。

だけど、脳内で再生された声はどこか美桜の声に似ていたのだ。

似ているというだけであって本人だと言う確証なんてどこないもない。
なぜなら音声だけでは誰なのかが判別できないあからだ。


一体、誰だ。誰なんだ?
これは誰の記憶なのだろう。


俺とこの人は何か関係があるのだろうか。

どうして俺の脳内で知らない人の知らない会話が再生されたのだろう。

仮にもし美桜だったとしても仲良くなったばかりの俺と美桜が会話しているんだ。


いくら気になっていて好きだと言っても会話まで想像するのはさすがにやばい気がするし、想像にしてはやけにリアルだった。

よくわからない状況に一人で困惑して動けずにいると後ろからポンと肩を叩かれ、慌ててそちらに視線を向けるといつの間にか西神が立っていて「ボーっとしてないで行くぞ」と言いながら美桜のいる売店の方へと歩き出した。