きっと、君に怒られるだろうけれど



《こちらこそよろしくね》というメッセージを送信した後にウサギがグッドポーズをしているスタンプをポンッと送った。

そこからなんとなく、スマホの中のフォルダを開いて今まで撮ってきた写真や動画を見返す。
すっすっ、とスクロールしていくと、櫂と付き合う前の写真が出てきて手を止めた。


「うわあ、まだ幼いな」


わたしたちが出会ったのは中学2年の時。

写真の中の櫂とわたしは今よりもかなり幼く、あどけなさ満載で無邪気に白い歯を見せて眩しいくらいに笑っていた。

次にタップした写真は夏休みが終わってすぐだったからなのかお互い肌がこんがりと焼けていてこれまた別人のようだった。


「ふふ、懐かしいな」


まだ懐かしいと感じられるくらい、わたしの中で彼の存在が薄れてはいない。


「あ、これ……櫂と初めて話した時に撮った写真だ」


お互い、恥ずかしそうに頬をほんのりと赤らめて肩と肩が触れないくらいの絶妙な距離を保っており、みているこっちが恥ずかしくなってくるくらい初々しさで溢れた一枚だった。

わたしはこの日、三春櫂という人を意識し始めたのだ。