きっと、君に怒られるだろうけれど



本気でその辺の芸能人よりもかっこいいと思っているよ、なんて言葉は声にはならなかった。

きっと言ったって信じてもらえないだろうし。


「なあ」

「ん?」


首を傾げながら彼を見ると、吸い込まれそうなほど綺麗な瞳と視線がぶつかる。


「……どうしてあんな計画を立てたんだ?」

「え?」


思ってもいなかったことを聞かれて、驚きの声が洩れた。


「好きな人と付き合いたいなら別にあんな計画を立てなくてもいいだろ」


続けて言った櫂の言葉にわたしは「そうだね」と返す。


「それなら……」

「たとえそばにいるのがわたしじゃなくても彼に幸せになってほしいから」


わたしじゃ、ダメなんだよ。

わたしでは君を幸せにすることはできなかった。

だから、他の人に任せることにしたのだ。


「好きなら付き合いたいって思うのが普通だろ?」


まだ疑問符のついた表情でわたしを見る彼の言葉通りきっと好きな人がいる人ならみんなが思うことだろう。

わたしだって、できるならそうしたい。