きっと、君に怒られるだろうけれど



いきなりのことに動揺しながら彼を見る。

彼は何とも言えないような顔をしていてその瞳は切なげに揺れていた。


「帰んなよ。俺、まだ美桜と一緒にいたい」


トクン、と胸が甘く弾けた。

ああ、本当に君はズルい人だ。
なんでそんなに素直に言葉にしてくるんだろう。

真っ直ぐにぶつけられるからこそ、冷たい態度をとることができない。


「……」

「ほら、座って。俺の相手してよ」


諭すようにそう言われ、わたしは言われた通りに再び椅子に腰を下ろした。


「素直でよろしい」


頬杖をついてにっこりと満足げに微笑む。


「わたしはいつでも素直だし」

「はいはい」

「何よ。っていうか部活は?」


彼は写真部に入っているのだから放課後は部活があるはず。

確か月水金の週3日で今日は水曜日だから今日も部活を行っている。


「今日はオフ。まあ、基本自由参加でOKって感じだし文化祭とかの行事に出す写真さえちゃんと提出してればいいんだ」

「へえ。結構緩いんだね」