きっと、君に怒られるだろうけれど



「お姉ちゃんが迎えに来てくれるし大丈夫。じゃあ、わたし先に帰るね。みんな今日はありがとう!またね!美桜ちゃんと西神くん!」


軽く手を振って駅の方へと走り出した佑香に「また学校でね!佑香ちゃん」なんて言いながらぶんぶんと勢いよく手を振っている美桜。

今日でだいぶ距離は縮まったと思ったけれど、いつの間に名前を呼び合うようになっていたんだ。

まあ、それは喜ばしいことだけどさ。


「送っていく」


佑香を見送って、西神が美桜に向かって言うと「ありがとう」と美桜は顔色一つ変えずに返事をした。

このままだと、二人は一緒に帰ってしまう。
俺は美桜と二人きりになれずに今日が終わってしまう。

西神に恋をしている美桜にとって俺は邪魔者なのかもしれないけれど、どうしても俺の方を振り向いてほしい。

俺の中で美桜は失ってはいけないピースと同じで、絶対に欠けてはいけない存在なんだ。


「あ、俺!そっちに用事あるからついでに美桜のこと送っていくよ」