2色のハチマキに想いを、



***



「じゃあ、これから、
体育祭実行委員会を始めまーす!」



女の先輩のその声で、
視線が集まるのは視聴覚室の中央。



体育祭実行委員会のために、
全クラスの代表が集まった教室は視聴覚室で。



広さはそこそこと広くて、
1クラス2人ずつ、各学年10人。



全学年計30人が、
めちゃくちゃ余裕で入る広さ。



「たっ、高木くん、頑張ろうねっ?」



少し緊張しながら、隣に座る、
高木(たかぎ)くんに、声をかけた。



高木くんとは、同じクラス。



なのに、あんまり話したことはなくて。



今回、体育祭実行委員会になって、
初めて話すキッカケが出来た男の子。



「っ、おう。宜しくな、高田」



初めて話したけど、
〝高田〟と〝高木〟で苗字もにてるから。



(高木くんとも仲良くやれそうっ‼︎)



そう、心の中で思ったところで...............