五年の想いを抱えて

透けていても普通に話す晴葵と、普通に接するクラスメイト。

私は錯覚を起こしそうだった。

3月に入って、晴葵がもう、だいぶ薄くなってしまった。

今では後ろに見えるもののほうが晴葵よりもよく見える。

それでも私は晴葵と変わらず一緒にいた。

「ねえ、晴葵。今日寄り道しない?」

ある日の帰り道、私は晴葵を誘った。

晴葵にちゃんと聞くために。

立ち寄った店はいつも二人で勉強しているカフェ。