私を見て頷く晴葵を見ながら先輩について行った。

「気づいてるかもしれないけど、俺、玲ちゃんが好きだ。付き合って」

「…ごめんなさい」

「…なんで?」

先輩の声が少し低くなる。

「今彼氏いないよね」

「まあ」

「彼氏ほしいってこの前言ってたよね教室で」

「え、」

教室まで来ていたんだろうか。

高3と高2の教室は棟が分かれていて基本通ることはない。

「彼氏、ほしいんでしょ、じゃあ、付き合ってよ」