そうか……今日は金曜日だから、デートだったんだ。
「さて、そろそろ帰るか?」
「あっ……はい」
ああ、緊張してきた。
あんなに今日のことを考えていろいろ悩んだりしていたのに、目の前に高橋さんが居ることで何だか無用な心配をして損した気分だった。
いつものように、警備本部に鍵を返してB2までエレベーターで下りて、高橋さんの車に乗る。
助手席のドアを開けて先に乗せてくれる高橋さんを見ていると、今更ながらこの流れるような動作は何処で覚えたんだろうと、出会った頃と全く変わらない疑問を持っている私は、相変わらず進歩がない。
運転席側にまわる高橋さんの姿を見ただけで、胸がキュンとなる。
久しぶりに乗る、高橋さんの車。
隣の運転席に高橋さんが座っていることが、当たり前なのに安堵していた。
そう感じているのは自分だけなんだろうと思うと、片思いの切なさが喉の奥から込み上げてくる。
高橋さんは、私のことを思ってくれてるかな?
でも、きっと私の方が思いが強いから、まだ片想いのような錯覚に陥るのかもしれない。
そんな自問自答をしていると、どうも高橋さんに話し掛けられていたようだった。
「どうした? 疲れたか? ボーッと、してるぞ」
「い、いえ、大丈夫です。 すみません」
「軽く、何処かでご飯を食べて帰ろう。 イタリアンで、いいか?」
「はい」
「俺、こってり系が恋しかったぁ」
そんなことを高橋さんが言いながら、車を発進させてイタリアンレストランへと向かった。
何でも、病院では殆どパワーにならないようなものばかりの食事で、足りなくてお腹が空いて夜中に何度も目が覚めたんだとか。
ハハッ……流石、高橋さん。
明良さんが言っていた、馬一頭……の話を思い出した。
高橋さんが待ち望んだ、こってり系のイタリアンをたっぷり堪能して外に出ると、雨がかなり降り出していた。
すると、いきなり高橋さんがジャケットを脱いで、私の頭からすっぽり被せた。
「えっ? うわっ……何ですか? 大丈夫ですよ、私は。 それより、寒いのに高橋さん。 風邪ひいちゃうから、着て下さい」
「いいから。 此処まで、車持って来られないから……お前、走れるか?」
「あっ、はい」
「さて、そろそろ帰るか?」
「あっ……はい」
ああ、緊張してきた。
あんなに今日のことを考えていろいろ悩んだりしていたのに、目の前に高橋さんが居ることで何だか無用な心配をして損した気分だった。
いつものように、警備本部に鍵を返してB2までエレベーターで下りて、高橋さんの車に乗る。
助手席のドアを開けて先に乗せてくれる高橋さんを見ていると、今更ながらこの流れるような動作は何処で覚えたんだろうと、出会った頃と全く変わらない疑問を持っている私は、相変わらず進歩がない。
運転席側にまわる高橋さんの姿を見ただけで、胸がキュンとなる。
久しぶりに乗る、高橋さんの車。
隣の運転席に高橋さんが座っていることが、当たり前なのに安堵していた。
そう感じているのは自分だけなんだろうと思うと、片思いの切なさが喉の奥から込み上げてくる。
高橋さんは、私のことを思ってくれてるかな?
でも、きっと私の方が思いが強いから、まだ片想いのような錯覚に陥るのかもしれない。
そんな自問自答をしていると、どうも高橋さんに話し掛けられていたようだった。
「どうした? 疲れたか? ボーッと、してるぞ」
「い、いえ、大丈夫です。 すみません」
「軽く、何処かでご飯を食べて帰ろう。 イタリアンで、いいか?」
「はい」
「俺、こってり系が恋しかったぁ」
そんなことを高橋さんが言いながら、車を発進させてイタリアンレストランへと向かった。
何でも、病院では殆どパワーにならないようなものばかりの食事で、足りなくてお腹が空いて夜中に何度も目が覚めたんだとか。
ハハッ……流石、高橋さん。
明良さんが言っていた、馬一頭……の話を思い出した。
高橋さんが待ち望んだ、こってり系のイタリアンをたっぷり堪能して外に出ると、雨がかなり降り出していた。
すると、いきなり高橋さんがジャケットを脱いで、私の頭からすっぽり被せた。
「えっ? うわっ……何ですか? 大丈夫ですよ、私は。 それより、寒いのに高橋さん。 風邪ひいちゃうから、着て下さい」
「いいから。 此処まで、車持って来られないから……お前、走れるか?」
「あっ、はい」


