「高橋さんは、 また……もう恋はしないとか言うんですか? また恋でもしてみようかなって、 私に言ってくれた高橋さんは何処に行ってしまったんですか? うっ……うっ……」
「本当に、 悪いと思っている」
「うっ……ううっ……悪いと思っているのなら……何故、 私が勝手に思っている事だけでも許してくれないんですか?」
「許してくれ。 俺の我が儘だ。 頼むから」
高橋さんの意志は固い。
もう、 私の入る余地はないのかな?
その心の扉をまた閉めてしまうの?
そんなの嫌だ。
「高橋さん。 それが高橋さんの我が儘だと言うのでしたら……私の我が儘も聞いてもらえませんか?」
真上に居る高橋さんにそう言った途端、 右目から涙が目尻を通り越して跨線となってゆっくりと描かれていくのが分かった。
「何だ?」
高橋さんは、 なかなか応えない私を小首を傾げながら不思議そうに見つめている。
「私を……私を……抱いて……下さい」
高橋さんの唇がまるでスローモーションのように、 少しずつ開いていくのがわかった。
高橋さん……。
ごめんなさい。
ただ、 貴方を困らせているだけですよね?
こんな往生際の悪い私に、 呆れているでしょう?
いっそ、 嫌われた方が心が軽くなるのかもしれない。 高橋さんに、 とんでもない女だと思われて、 嫌われて、 そして……いつの日か。 ミサさんと一緒に歩く高橋さんとすれ違った時、 普通に笑って挨拶を交わせたら……どんなに良いか。
高橋さんは目を閉じ、 肩で大きく深呼吸をしている。
勿論、 本心ではなかった。
こんな事、 女の私から言いたくなかった。
でも、 半分は本心なのかもしれない。
快楽と現実との超越した空間の意識の中で、 何もかも忘れたかった。
高橋さんを困らせて、 何になるんだろう? 何も得るものは無いことも、 十分分かっている。 それでも高橋さんが考え感じている以上に、 私の高橋さんへの想いが深いんだという事をわかって欲しかったから。 だから……このまま高橋さんに抱かれてもいいと思う気持ちと、 抱いてくれたらどんなに楽だろうという最初からきっとそんな事が出来る人ではない事も、 重々承知の上で言っている自分が本当に女々しい。
「本当に、 悪いと思っている」
「うっ……ううっ……悪いと思っているのなら……何故、 私が勝手に思っている事だけでも許してくれないんですか?」
「許してくれ。 俺の我が儘だ。 頼むから」
高橋さんの意志は固い。
もう、 私の入る余地はないのかな?
その心の扉をまた閉めてしまうの?
そんなの嫌だ。
「高橋さん。 それが高橋さんの我が儘だと言うのでしたら……私の我が儘も聞いてもらえませんか?」
真上に居る高橋さんにそう言った途端、 右目から涙が目尻を通り越して跨線となってゆっくりと描かれていくのが分かった。
「何だ?」
高橋さんは、 なかなか応えない私を小首を傾げながら不思議そうに見つめている。
「私を……私を……抱いて……下さい」
高橋さんの唇がまるでスローモーションのように、 少しずつ開いていくのがわかった。
高橋さん……。
ごめんなさい。
ただ、 貴方を困らせているだけですよね?
こんな往生際の悪い私に、 呆れているでしょう?
いっそ、 嫌われた方が心が軽くなるのかもしれない。 高橋さんに、 とんでもない女だと思われて、 嫌われて、 そして……いつの日か。 ミサさんと一緒に歩く高橋さんとすれ違った時、 普通に笑って挨拶を交わせたら……どんなに良いか。
高橋さんは目を閉じ、 肩で大きく深呼吸をしている。
勿論、 本心ではなかった。
こんな事、 女の私から言いたくなかった。
でも、 半分は本心なのかもしれない。
快楽と現実との超越した空間の意識の中で、 何もかも忘れたかった。
高橋さんを困らせて、 何になるんだろう? 何も得るものは無いことも、 十分分かっている。 それでも高橋さんが考え感じている以上に、 私の高橋さんへの想いが深いんだという事をわかって欲しかったから。 だから……このまま高橋さんに抱かれてもいいと思う気持ちと、 抱いてくれたらどんなに楽だろうという最初からきっとそんな事が出来る人ではない事も、 重々承知の上で言っている自分が本当に女々しい。


