新そよ風に乗って ⑦ 〜Saudade〜

こんな時間に、誰?
時計を見ると、21時半を過ぎている。 インターホンには出ずに、静かに玄関のドアスコープから覗いた。
エッ……。
そこには、高橋さんが立っていた。
また……何故?
何時だったか、前にもこんなことがあった。 あの時は、高橋さんに急に抱きしめられて……そんなことを思い出しながら慌てて玄関のチェーンと施錠を外してドアを開けた。
「高橋さん……どうしたんですか?」
うわっ。
高橋さんが勢いよく玄関のドアを全開にして部屋に入ると、直ぐさま玄関のドアの締めた。
「高橋さん?」
「キャッ……」
突然、高橋さんが私をドアの壁に押しつけた。
「ど、どうしたんですか?」
あっ……。
高橋さんが、黙ったまま私を抱きしめた。
「た、高橋さん?」
「……」
高橋さんが、抱きしめていた私の両腕を持って体から離した。
「ひゃっ」
そして、いきなり私を抱き上げるとそのまま高橋さんは靴を脱いでベッドまで行くと、乱暴に私を降ろした。
「な、何? どうしたんですか? ちょ、ちょっと、待って下さい。 高橋さん」
慌てて起き上がろうとしたが、高橋さんが私の両肩を掴んでベッドに押さえつけ、乱暴に着ていたシャツの裾を勢いよく持ち上げた。 その拍子にシャツが少し破れて、鈍い音が部屋に響いた。
やめて、高橋さん。
嘘……。
怖くて、声が出ない。
高橋さんがシャツを捲り上げたので上半身が露わになってしまい、驚きと共に慌てて両手で押さえようとしたが、それも許されずに両手首を頭の上で束ねて押さえつけられ、ブラのホックも外さないまま上に持ち上げられてしまった。