それから直はことあるごとに私を訪ねてきた

美空ちゃんが直にしてたみたいに

そしたら心の距離も縮まっていくのを感じ、1年生のころよりもずっと直と仲良くなれた気がした

気まずさもなんだか日に日になくなっていった

ある日の放課後、たまたま帰るタイミングが一緒だったので思い切って美空ちゃんのことをきいてみた

「直ってさ、美空ちゃんとどういう関係なの?好きだったりする?」

自分の中では最大限の勇気を出したつもりだ

「あー、美空?友達でそれ以上も以下もないよ。1年の時はごめんな、あんまり一花たちと話せなくって。美空も大切だけど一花たちも同じくらい、いやそれ以上大切だよ」

なんだかそれを聞いてほっとした

「そうだったんだー」

私の中で何かわだかまりみたいなものが解けた瞬間だった

けれど、もう一つ聞きたいことがあった

「じゃあさ、直の気になってる人ってだれだったの?私、てっきり美空ちゃんだと思ってたんだけど…」

「気になってる人じゃなくて、好きな人な。」