お巡りさんな彼と、その弟は、彼女を(密かに)溺愛する

「そんな言い方したらビックリしちゃうよ」と夏海に言った後。家族を紹介するために、勇運くんの方へ振り返った。


「勇運くん、紹介するね」


だけど――


「…………~っ」

「ゆ、勇運くん……?」


勇運くんの顔は真っ青で、そして――足も手も、何もかもが震えていた。


「ゆ、勇運くん? どうしたの、大丈夫?」


こんな勇運くん、始めた見た。まるで、何かに怯えてるみたい。もしくは――何かに怒っている、とか?

でも、何に?


勇運くんの視線を辿る。

すると、そこには――


「ねーちゃん?」


なんと夏海がいた。