――俺も、交番に用事があるんだ
「勇運くんの用事って、何だろう……」
ムムムと眉間に皺を寄せる。そんな私を見て勇運くんは、「フッ」と。イケメンスマイルを返すのだった。
◇
学校を出て、しばらく歩く。
すると、交番が見えて来た。
まだ外が明るいから、交番についてる赤いランプは目立たない。
だけど、これから日が落ちてくると――あの「赤」は、存在感を増すんだろうな。誰かにとっての、希望の光みたいに。
あの日私が、そうだったみたいに。
「……じゃなくて。違うちがう」
暗い事は考えない!
クヨクヨしちゃダメだぞ、私!
フンッと鼻息を荒くした私を見て、隣にいる勇運くんが首をひねる。



