「元カレに、路地裏に連れて行かれるお前を見た。だから、急いで兄貴に連絡した」
「え……?」
――兄貴、助けてほしい奴がいるんだ
――路地裏に、急いでほしい
「兄貴が間に合って良かった。って、そう思う反面。
あの日、兄貴と冬音が出会わなかったら……。俺が、兄貴に連絡するんじゃなくて、直接冬音を助けて居たら……。
冬音の、俺を見る目は違ったかなって。女々しいけど、そんな事を考えるんだ」
「う、そ……」
じゃあ、あの日……。
守人さんが私を助けてくれたのは、勇運くんが私を見つけてくれたから?
私のピンチに気づいた勇運くんが、守人さんに連絡してくれたから?
そう言えば……路地裏に入る直前。
私は、誰かと目が合った。成希とのキスの最中、誰かに見られている気がして……。
――どこか見覚えのある人影が見えた。
――あれは一体、誰だったんだろう
あの人影は、勇運くんだったんだ……!



