道路には飛び出すな
車道からはみ出すな
絶対に親の近くを歩け
興味があっても飛びつくな
周りをよく見て行動しろ――なんて。
たくさんの交通ルールを、勇運くんは根気よく話し続けた。
最初は夏海も話半分だったけど、今となっては、勇運くんと一緒にルールを話せるまでになってきた。
おねーちゃん!と言っては、所かまわず走り出していた夏海。
その夏海が、きちんと「白線の中を意識している」事に、隣にいる勇運くんも安心した表情を浮かべる。
「これから帰り? あのね、僕もだよ!」
「僕もー!」
「ふふ。じゃあ一緒に帰ろうか。お母さんたち、後ろからついてくるだろうから」
可愛い二人を真ん中に、勇運くんと私でサンドイッチする。
夏海以外の小さな子とは初めての接触らしく、勇運くんは緊張した面持ち……。だ、大丈夫かな?
そんな事を心配していると、夏海が声を上げる。



