お巡りさんな彼と、その弟は、彼女を(密かに)溺愛する


「あなたと話す時の一葉は、元気そうですね」

「え?」

「ここ最近、元気がないんですよ。理由、何かご存じありませんか?」

「え……と、」



守人さんが、元気がない――?

なんで、どうして? だって守人さんは、あんなにニコニコ笑って……。



「元気がないのって……徹夜で事故の処理をした、翌日からですか?」

「ん? あぁ、そう言われればそうですね。あれ? 本当に何か知っていますか?」

「い、いえ……」



その時、サアァと一筋の風が流れる。

まるで私の頬を殴るように。風が強く、激しく当たった。



「……冬音さん?」

「なんでも、ありません……」



その時。交番の近くにある建物の看板が、カタカタと音を立てる。

大きな看板だけど建物との接着面が少なく、今にも外れそうだった。