お巡りさんな彼と、その弟は、彼女を(密かに)溺愛する


「ゆ、勇運くん!」



こんな近くに夏海がいたら、また勇運くんの調子が悪くなっちゃう!

と思い、冷や汗をかきながら勇運くんを見る。

すると、



「……」



勇運くんは、腕を組んで壁にもたれかかっていた。顔だけ窓の方へ向け、空に線を描く飛行機を目で追っている。

その様子は、いたって普通で。昨日の勇運くんとは、全く違っていた。



「勇運、くん……?」

「ん? なんだよ」

「なんだよ……、って」



こっちが「どうしたの」と聞きたくなる。だって勇運くん……平気なの? 夏海だよ?

そう思っていると、夏海が勇運くんを見つけた。そして「あぁ、昨日の!」と。勇運くんをめがけて、半ばタックルしながら抱き着いた。


ギュッ



「!?」



驚いて、目を開いた勇運くん。

だけど、夏海は……