お巡りさんな彼と、その弟は、彼女を(密かに)溺愛する

今さらながら、ついてきてしまった絶望感を覚える。あの時、もっと良い逃げ方があったんじゃないかと、今更ながら後悔してきた。

だけど……


――おねーちゃん!


心が挫けそうな時は、夏海を思い出す。もう少しで、夏海まで巻き込むところだった。だから……これで、良かったんだ。

それに、私は投げやりになって車に乗ったんじゃない。私は、夏海に「ゴールして」と言った。


夏海のゴールは――勇運くんだ。


「おい、何してる。さっさと中に入れ」

「……っ」


夏海に希望を託した。夏海から私の事を聞いた勇運くんが、きっと異変に気づいてくれるって信じてる。