お巡りさんな彼と、その弟は、彼女を(密かに)溺愛する

「言っておくが……逃げたら、さっきのガキがどうなるか分かるよな?」

「!」


さっきの夏海の顔が、頭をよぎる。

夏海に、こんな思いは絶対にさせない。お姉ちゃんの私が、あの子を守らないと……!


「乗り、ます……っ」

「早くしろ」


バタンッ


私は助手席に乗り、シートベルトを締める。

そして車内に充満するたばこの匂いに気分を悪くしながら――成希の車で、見知らぬ場所まで連れて行かれるのだった。