お巡りさんな彼と、その弟は、彼女を(密かに)溺愛する

でも、今日は何も頼まれていない……お母さん、私に気を遣ってるのかな。お仕事、休むの大変だろうに。


小児科の窓を見ると、お母さんが必死の形相で、私に何かを訴えている。きっと「夏海を捕まえてて」ってことだろうな。


「夏海、お姉ちゃんの姿を見て、また飛び出したの?」

「ご、ごめんなさい……」

「危ないから、もうしちゃダメだよ。お母さんと一緒に歩いてね。わかった?」

「うん……」


シュンとしてしまった夏海。私に会いたい一心なのは分かるけど……、やっぱり危ない事はしちゃダメ。


「ねぇ夏海、お姉ちゃんも夏海に会いたかったんだ。良ければ一緒に帰ろ?」

「やったぁ、帰る!」

「うん」


スマホを取り出し、お母さんに電話をする。


「このまま夏海を家に連れて帰るよ」と言うと、初めは渋っていたお母さんだったけど「誰かと一緒になら良いよ」と言った。