衝撃の告白から数日後。
私に対する彩金の特別扱いは続いていた。

私みたいなつまらない人なんて、すぐに飽きると思ってたのに……予想外。
昼ごはんは一緒するようになった。
今までは自席でぼっち飯だったが、机を回転させられて。
東銀雅の膝の上に彩金、机を挟んで私というふうに、向かい合って食べるようになった。
正直、ぼっち飯に居心地の悪さを感じていたから大歓迎。

……だったのは初めだけ。
冷静になった2回目以降は、嫉妬の目が気になって居心地が悪いのなんの。

離れようにも、同じクラスの前後の席。
おはようからまたあしたまで、学校でのほとんどを一緒に過ごしている。

唯一別れるのは、体育。
成績順で分けられるので、できる側の彩金とできない側の私で、別れた。
別れたのだが、その時の彩金は不満を隠さない顔だった。

「ボク、氷晶ちゃんと離れたくないな。こうなったら、成績悪くして……」

本気で言うものだから、頑張っておだてる。

「彩金さんのかっこいいところ、たくさん見たいなー」

慣れないことを言って、ちょっと棒読みになったことは許してほしい。

「氷晶ちゃんがそう言うなら、頑張っちゃおうかな」

まんざらでもなさそうな彼にほっとして、別れた。