契約から繋がる


「はぁ……ごめん…ごめんな…」


ひたすら謝る男…。
私に謝られても…。


「私は美香じゃないよ…。里菜って言うの。大丈夫?」


そっと男を躯から離し
顔を覗き込んで見つめた。


「あ…ご、ごめん…。美香に似てたから…つい…」

「…そっか。でも生きててよかった。ビックリさせないでよ」

「死んでもよかったんだけどな…」

「……何言ってるの。あんた、馬鹿じゃない?死んだら何もならないよ?」

「ははは…。そうだな」


変な男…。
笑ってるけど
どこか寂しそうで…。