渡り廊下で転んでしまった私に優しく手を貸してくれた彼。

「大丈夫?」

その一言にうなずくしかできなかった。

チャンスの神様には前髪しか無いらしいと聞いたことがある。

友達と談笑しながら歩く彼の後ろ姿をただ見つめていた私。

弱虫だから…言葉も出なかった。