18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~


 おじさまは驚いた様子で、しかし怒るでもなく冷静に話す。

「君は、そんな顔をする子だったんだね」

 ちょっと言い過ぎたかもしれないと思い、少し頭を下げて謝る。


「ごめんなさい。生意気なことを言っているってわかっています」

「いや、別に怒っているわけじゃない。ただ、とても高校生とは思えないくらい大人びているなと思って。かえでちゃんといるときは、もっとこう可愛らしいというか、いい意味で子供らしかったのに、いつの間に……」


 確かに、おじさまの前ではいい子でいるための努力をした。

 でも、これからはそれだけではいけないと思う。


「遥さんと一緒に暮らして、私は変わりました」

 おじさまが意外だとでも言うような驚いた顔をする。

 私は落ち着いてゆっくり話す。


「私はもう、親に甘えてばかりでは駄目だって気づいたんです。遥さんの妻でいるなら、彼に相応しい人間になりたいと思うようになったんです。まだまだなんですけどね」

 そう言って笑うと、おじさまも笑みを浮かべた。


 そのあとは、おじさまはもう私にお願いをしなくなった。

 私は遥さんとの生活をおじさまに話して、彼は何も言わずに微笑みながら聞いていた。


 だけど、おじさまは本当に自分の息子のことを何も知らなかったようで、話をするうちに彼はどんどん表情が虚ろになっていき、なんだか寂しそうだった。