18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~


「なんかさあ、ぼーっとしてるよね。この前も間宮先生に怒られてたし」

「あれは、私だから由希ちゃんもあんな怒り方したんだよ」

「いとこだもんね。いいなー。先生がいとこって。優遇してもらえるんでしょ?」

「そんなことないよ。由希ちゃんはめっちゃ厳しいよ」


 由希ちゃんは公私混同しない。

 私の成績だって厳しくつける。

 でもそれは、教師として当たり前のこと。


「最近ね、翔真にお姫さま抱っこされた夢を見たの。それで夢と現実がふわふわしちゃって浮かれてたんだと思う」

 などと言って誤魔化してみたが、小春はにやりと嬉しそうな顔をした。


「いい夢じゃん。そんないろはにちょうどいい仕事をあげるわ」

「何?」

 小春は目の前のノートPCからUSBにデータを保存して私に手渡した。


「はい、最新の原稿。とりあえず読んでおいて。今回の表紙はショーマとリューセイのキスシーンでお願いしたいの」

 それを聞いて私は声を上げてしまった。


「えっ、キスシーン!?」