毎日来てくれていた加賀さんは、私のテストが終わると週1、2回のペースに変わった。
遥さんがそうするように言った。
加賀さんは少し残念そうにしていたけど、このままずっとお世話になるのも申しわけないので私はそれでいいと思った。
それに、以前は不安なことばかりで加賀さんにいてほしいと思っていたけど、今は遥さんとふたりきりでも大丈夫だから。
加賀さんが帰宅したタイミングでインターホンが鳴った。
『宅配便です』
あれ?
遥さんが何か頼んだのかな?
届いた荷物は有名なインターネットサイトで購入したもので、伝票に商品名は記載されていない。
よく見かけるダンボールケースだから、そんなに珍しい物でもないだろうと思った。
特に気にすることもなく、リビングに置いておくことにした。
遥さんが帰宅すると、すぐに「おかえり」と出迎えて、荷物が届いていることを伝えた。
すると、彼はにっこりと笑って言った。
「開けてもいいよ。いろはのために買ったものだから」
「え? もしかして、プレゼント?」
「そうだよ。テスト頑張ったからね」
「わあっ!」
ご褒美があるなんて思わなかった。
「じゃあ、ちょっと鞄を置いてくるね」
遥さんはそう言って書斎へ向かい、私はリビングでじっとダンボールケースを見つめた。
ドキドキして、開けるのがもったいないなあと思った。
なんだろう?
花飾りとか、洋服とか? それとも美味しいお菓子かなあ?
「え……?」
箱を開封すると、中にはさらに小さな箱がいっぱい敷き詰められてしっかり梱包してあった。
全部、同じものだ。
何これ?
