18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~


 加賀さんと一緒にスーパーに言って食材を購入して帰った。

 それからお昼のためのパスタを作った。

 海老のトマトクリームパスタだ。

 結構大きい海老を使って玉ねぎと一緒にたっぷりのオリーブオイルで炒めて、トマトソースに生クリームとコンソメ、仕上げにあらびきこしょう。

 茹で上がったパスタとソースを絡めてお皿に盛りつけたらイタリアンパセリを添えて、出来上がり。


「うわーすっごい美味しい。お店で食べるみたい」

「そうでしょう。レパートリーはたくさんありますからね」


 そう言って加賀さんは自身のスマホの写真を見せてくれた。

『献立表パスタ』というファイルにはたくさんのパスタの写真があった。


「ぜーんぶ、教えて差し上げますからね」

「はい、ありがとうございます」

 こんな美味しいものが自分で作って食べられるなら、それだけでもお得だよ。


「坊ちゃんはパスタがお好きですからね。きっと喜ばれますよ」


 唐突にそんなことを言われて、どきりとした。

 食べる手を止めて、静かにフォークを置く。


「あの、加賀さん」

「はい、なんですか?」

「遥さんの若い頃ってどんな感じだったんですか?」

「え?」

「あ、えっと……趣味とか、特技とか……遥さん、自分の話をあんまりしてくれないんです」


 加賀さんは少し黙って考える素振りを見せた。

 やっぱり加賀さんもそんなに知っていることはないのだろうか。

 私の写真を撮った協力者のことを探るつもりで聞いてみたけど、わからないかもしれない。