18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~


 どくんどくんと鼓動がうるさく鳴り響く。

 ページをめくるたびに頭の中がどんどん混乱してきた。


「どうして……これ、私が中学生のときの?」

 ハッとして急いで本棚の奥にある別のアルバムを取り出した。

 その中の写真も全部、私だ。


 学校から帰る途中のものや、私服姿のものもあるし、校内で友達としゃべっている姿もある。

 到底、こんなもの遥さんが撮れるはずなどない。


「いや! 何これ、気持ち悪い!」

 私はアルバムを落としてしまった。

 乱れる呼吸をなんとか落ち着かせようと深く息を吐く。

 どくんどくんどくんどくん、と頭が痛くなるほど鼓動が鳴る。


「どう、しよ……どう、したら……」

 震えながら、これからどうすべきか考えようとした、けれど。

 頭が混乱して、うまく働かない。


「だれ、か……そうだ……由希ちゃんに、連絡……」

 スマホをテーブルに置きっぱなしにしていたのを思い出して、急いで取りに行った。

 しかし、電話をしようとしたタイミングで、遥さんが帰宅したのである。


「ただいま、いろは」

「ひっ……お、かえり、なさい」

 私はスマホをぎゅっと握りしめて固まった。


「何してるの?」

「えっと、あの……」


 まずい。書斎の床にアルバムを放置したままだ!