学校の校門を出て、少し先の堤防台のところまで来た時、毎日我慢していた涙が私の視界を埋めつくした。
悔しかった、辛かった、私だって、普通に友達と遊んだり話したりしたいのにな。

そんなことを考えていると、今たっている斜め左下の川辺で言い争いが始まっていた。男の子一人と、その子より少し図体の大きい男の子数人。その集団は、あの髙葉原中の制服だった。

髙葉原中とは、今県内でも有名な不良校だ。この街、桜井市では、その不良校髙葉原中と、学力テスト、全国トップ3に毎回はいると、有名なわたしの通う学校、白百合中がある。だからか、よく帰り道で髙葉原中の喧嘩は、小さい頃から見慣れていた。通りすがる通行人も気にもとめない様子で歩いていった。