Fortunate Link―ツキの守り手―





「お帰り、シュン」


帰宅すると、母さんが笑顔で俺を迎えた。

「…ただいま」

何気なく言いつつ、胸中はヒヤヒヤ。

その完璧な笑顔が怖い。

だって

いつもその二言目が…

「今日もちゃんとアカツキちゃんを守れた?」

「も、勿論」

冷や汗をかきつつ、そう答えなければいけないのだから。

あとは細かいことを話さずそそくさと退散するに限る。

逃げるようにして二階の自室へと向かおう…と、

「…シュン、ちょっと話があるの」

呼び止められてしまった。


(……ぎぇっ)

体温が、ザザッと一度ほど下がった気がした。



なな何…?!

逃げ場が無いまま、リビングのソファーへと連行された。