Fortunate Link―ツキの守り手―




(せっかく両想いになれたんだ…)

そのことを思い、気を奮い立たせる。



突き抜けるようなピーカンな青空に笑みさえ向ける。


まだまだ何もかも始まったばかり。

いや。

まだ始まってすらないか。



決意も新たに、心も一新。




(――アカツキ)

その掴むべき幸せを思って、想う。




俺は普通の高校生にすぎないし、器用じゃないし、格好悪いところも沢山ある。

スマートに進めないし、紆余曲折だってしまくるだろう。



でも……。

(……なぁ。アカツキ…)

俺はお前の気持ちを知って、どうかしてしまいそうなぐらい嬉しかった。

死ぬほど嬉しかった。



だけど、もし、アカツキの気持ちが俺に向いてくれなかったとしても、この気持ちは変わらなかっただろう。



――ずっとお前の守り手で居る。

嫌われても、きっと傍に居る。




「おーい。窓から侵入しちまうぞー」


一階の窓の一つが開いてることに気付いて叫ぶ。



思えばアカツキには何の非もないがしょうがない。

物凄く怒るだろう。

でも構わない。


何度だって謝る。

努めて前向きに考えれば、ここに居ればアカツキをずっと守ることが出来ることは事実だ。


これからはちゃんと守る。

アカツキを守り続ける。

その大事なものを使わせない。

奪わせない。

その心ごと守る。




不屈の精神で、何度転んだって何度でも立ち上がる。





だって――、

俺は――ツキの守り手。



アカツキの幸運を一番に願ってる……。

ずっと傍で願ってる。


今までもずっとそうで、これからもずっとそうだろう。


一番に大切に想ってるから――。 






そう誓うように想って、もう一度見上げた空は…、

先ほどより少し光が混じって白く明るく、眩しく目に映った。





―【完】―