『でもあんた、私の居ない間に随分と成長できたみたいじゃなぁ~い?』
「語尾を伸ばすな。それに居なかったからとか関係ねぇじゃねーか」
『関係大ありよ!あんたは私の助け無しに問題を解決したんだからね。よってもう一人立ちも可!!』
断定的に言い切る。
……どんな短絡的な思考回路だよ。
『私の計算通りね!獅子は我が子を千尋の谷に突き落とすと云うけれど、それも愛ゆえ…。分かってね、俊』
「分かるか」
俺は獅子の子じゃない。
『それじゃあ、アカツキちゃんと仲良くやるのよ。怒らせたり泣かせたりしたら酷い目に遭うわよ』
「……あ、ちょっと待」
言い終わる前に、通話は一方的に切れた。
もう一度掛け直してみるが繋がらない。
明らかにもう電波の繋がる場所にいる筈なんだけど。
とても我が親とは思いたくないぐらいの滅茶苦茶ぶりだ。
いつも滅茶苦茶だが、今回のもかなり度が過ぎている。
俺は呆然と目の前の段ボールの山を眺めた。
どうすればいいんだ。
「親御さんから何ていう電話だったんだ?」
アカツキは通話相手が誰であるか会話から察したらしく訊いてきた。

