気づけば…。
とりとめも無い疑問ばかり。
気になっていることが多すぎて。
そしてそんなことを考えれば考えるほどに、臆病になりそうになる。
けれど。
ムクムクと湧き上がるこの知りたい気持ちを抑えきれない。
だからもう遠回しにはしない。
今からそれを確かめに行く。
知りたいから聞きに行く。
それだけじゃない。
自分の気持ちも、言葉にして伝える。
今度こそ。ちゃんと。
だから――、
「力を貸してくれ」
迷わなかった。
この強い気持ちさえあれば、迷うことなんてもう無い。
そう思えた。
まっすぐに自分の手を差し出す。
こちらに差し伸べてる真っ白なその手に重ね合わせる。
そうして力強く、その手を握り締めた。
『……良かろう』
そんな声を遠くで聞いた気がした。
『――ならば我が真名を呼べ』
そして俺は、力を与えてくれるその相棒の名を叫んだ。
「――飛簾ッ」
強く呼んだ。
その途端に。
体の中に、とてつもない何かがなだれ込んできた。
自分の周囲を、淡くほの白い緑で包まれた。
気づけば俺は立ち上がっていた。
大粒の雨が叩きつけてくる中で。
小さな公園の中で。
錆びついた鉄棒の傍で。
一瞬前に見たばかりの光景がその通りに。
何事も無かったかのようにその場に有って。
俺は現実という場所にちゃんと戻ってきていた。

