「…………見た?」
ジトッと白石さんは上目遣いでこちらを窺うように見ながら訊いてきた。
「え?…いや。あの、その…」
見たって言うか、見えちゃったって言うか。
だって目をそらす暇も無かったし、ちょうど目の前だったし…。
しどろもどろな俺を見ながら、
「見たなぁ~」
例のお化けの如く、おどろおどろしく言ってくる。
だけど怖い感じを出してるのは口調のみで、顔は笑ってるのはどういうわけだろう。
「ピンクのお花柄のパンティーを見たなぁ~」
「み、見てない見てない」
顔の前で全力で両手を振って否定。
っていうかあんな一瞬で柄まで見える訳が無い。
「むふふふふ…」
いつもの小悪魔な笑みで笑っている。
「ちょっと残念。普通のを見られちゃったなぁ。今度はTバックのを履いてこようかな」
なんて、悠々とおっしゃっる。
「そ、それより、何か大事な話があるんじゃなかったっけ?」
俺は滲み出た汗を拭いながら、そう切り出した。
「あー、ごめんごめん。
そうだったね」
風に靡く髪を耳にかけ、白石さんは改まった様子で俺の方を向いた。
「さっき、どうして私がシュンのことが好きなのか?――って訊いてきたよね?」
「…ああ。うん…」
「もともとは私、シュンのことなんて全然知らなかった。
最初、シュン達に近づいた目的は、月村さんに興味を持ったからだった」
「アカツキに…?」
「そう」
白石さんは頷いた。
そして目を細めて、俺の方を見た。
「…ねぇ。シュン。
この世界はどんなもので出来ているのか、知っている?」

