「…………」
ビビクンッと、電流が走ったみたいに全身が震える。
この震えは冷たいものを食べてるせいじゃない。
我ながら動揺しすぎだ。
「あんまり遠回しにしないでよねー」
白石さんは平然とした様子でペロペロとアイスを舐め、溶かし、口に運んでいく。
「私にとって一世一代の告白だったんだからー」
「…………」
俺は訝しく相手を見た。
そういうことを云うならそれなりに照れたりするものだと思うんだけど。
「ねぇ。シュン」
パリパリッとコーンを齧り、口調だけは真面目に訊いてきた。
「あれから月村さんと何かあった?」
「………えっ」
再び鼓動が跳ねる。
心の敏感な部分に触れられたみたいに、過剰反応を示してしまう。
「……別にっ」
それでも明後日の方向を向きながら、精一杯のシラを切る。
「嘘だねー」
白石さんは齧り付いたまま、じとっと横目でそんな俺を見てきた。
「シュン変わったよねー」
全く心外なことを言う。
俺的には自分は全く変わってないと思うんですが。
「ううん。変わったー」
白石さんはこちらの心の声を読んで答える。
アカツキといい、俺の胸の内はいつでも誰にでも筒抜けなのか。
白石さんは「はぁぁぁ」と肺の空気を全て吐き出すように深く溜息をついた。
いつも余裕綽々としてる彼女にしては珍しいことだ。
「勝てない勝負はしない主義なんだけどー。やっぱり相手が悪いよね…」
ふとその横顔を見ると、その表情は少し沈んでるようで、寂しそうにも見えた。
「本当は力づくで奪っちゃえーみたいに思ってたんだけどね。
シュン、そういう押しに弱そうだし」
うふふふ、と力なく笑う。
そして、彼女はソフトクリームを食べ終え、あらたまったように俺のほうに向き合った。
その一瞬で一瞬前まで浮かんでいた笑みが綺麗さっぱり消え去る。
「でもやっぱり本気で好きだから」
俺は息を呑んだ。

