「うわわ!!こらっ!」
俺は焦って、奪われたそれを取り戻そうとする。
しかし関西弁のそいつは軽く下がり、避けられてしまった。
「だろ?可愛いだろ?」
サトシは同意を得られた事がかなり嬉しいらしく、喜んでいる。
「良ければその画像送ってやるよ」
「……ちょっ。何言ってんだ!」
その馬鹿な提案に慌てる。
「え?ええの?」
だがこっちは既にめっさ乗り気。
「ほな送ってや」
乗り気なその関西弁――瀬川蓮はさっそくに自分の携帯を取り出している。
「赤外線のほうがええよな。画質乱れへんし」
「あー。でもそれタダじゃねぇからな。一律で500円徴収してるから」
「ええっ?そーなん?」
不服そうな色が声に混じる。
俺はその反応に少しばかり安堵する。
これなら諦めてくれそうな感じ…
「でも500円ぐらいやったらええかな」
……じゃなかった。
「おいっ。やめろ!」
たまらず俺はそれを制する。
「そんなもん買ってどーする!呪われんぞ!」
「え?何で呪われるん?」
「実はな、それはこの世に未練を残して事故死した女性の写真なんだ」
「そーなん?でも何か天使…」
「こらっシュン。勝手な嘘をつくな」
サトシがずばりと指摘してくる。
「嘘じゃないっ。とにかく駄目!駄目だ!駄目なんだ!」
必死に「駄目」の一点張り。
俺はその画像の譲渡を何とか阻止しようと…
「……ん?あれ?」
待ち受けを凝視していた瀬川蓮が何かに気づいたらしい声を上げる。
そして顔を上げ、俺の方を見て、
「これって、もしかしてお前?」
俺はギクリと固まった。

