「見ろよ、これ」
その画面を突き出して見せてくる。
俺は仕方なく視界に入ってきたそれに目をやり…
「………んなっ」
その待ち受け画像を見て、一瞬息が止まり、言葉を失った。
「綺麗に映ってんだろ」
満足げに自慢げに、その馬鹿はほざく。
その写メは、ちょうど学園祭でクラスの喫茶を手伝っている時の俺(天使なメイドの格好)が半身映し出されていた。
「……何じゃこりゃぁあ?!」
色々と衝撃的過ぎて、頭が混乱する。
「ちょうどうちのクラスの喫茶に来てた誰かが隠し撮りしたんだと。
んーで、俺は友達伝いで転送してもらったってわけ」
すんごく嬉しそうにサトシは説明してくる。
俺は未だ開いた口がふさがらない状況。
そんな間抜けな俺の表情をどう読み取ったのか、
「あっ。心配しなくともあんまり出回っては無いぞ?
何せレア画像だからな。値もそれなりに張るんだ」
余計な情報をくれる。
「……………」
というか出回ってないのだとしても、こんな恥ずい映像が売買されてるという地点ですでにショッキングだ。
需要と供給があんのか。
「………………ぉぃ」
だんだんと驚愕を通り越して、真冬の寒気が襲ってくる。
「…お前、わざわざこれを”買った”ってのか?」
「そうだぞ。毎日携帯を見るたびに可愛い映像を見れると思えば安いもんだ」
当たり前だと言わんばかりにサトシは大きく頷いてみせる。
「待て待て」
俺は頭を押さえながら、ストップをかけた。
「おかしいだろ。その写真”俺”なんだぞ!男なんだぞ!」
「関係ないな」
「何でそんなもん欲しがるんだ?!」
「可愛いからに決まってんだろ」
即答。
今度は氷漬けにされたように体ごと硬直。
(……ダメだ。こいつに常識は通じない)
俺は行動に取って出た。

