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着替えてきた俺はアカツキと共に家を出、いつもの通学路を歩き出した。
俺は欠伸を噛み殺しつつ目蓋を何度も擦る。
歩きながらも半端なく眠い。
――バチッッッ!!!
いきなり目の奥で星が飛んだ。
横っ面にビンタのような張り手が飛んできて。
「何しやがんだ!!」
予期してなかっただけに、衝撃が強かった。
おそらく紅葉の型がいってるだろう頬を押さえながら、叩いてきた隣を睨む。
(……蚊がいたとか言うんじゃないだろうな)
「眠気覚まし」
しれっと、そのアカツキが答える。
確かに眠気は見事に吹っ飛ばされたけど。全然ありがたくない。
「お前な…」
さすがに抗議をしようとした、俺の肩を、誰かによって後ろからガシッと掴まれる。
「いよっ。ご両人!」
頭上の空のような脳天気な声が背後から掛かった。
気づけば、もう学校はスグそこ。校門が間近に見えていた。
俺とアカツキの肩に片手ずつ乗せて、その間に割り込むように入ってきたそいつは。
クラスメイトのサトシだった。
久しぶりの登場な気もするけど、実は毎日学校で顔を合わせている。
だってクラス一緒だし。やたらと何かと絡んでくるし。
「おっす」
と挨拶を交わしつつも、その鬱陶しい手を払い除ける。
「今日も仲良く二人でラブラブ一緒のご登校か。いやぁ、いいね~うぶっっ?!!!」
云い終わるやいなや、サトシの顔面にアカツキの鉄拳がめり込んでいた。

