「…何だと?」
アカツキはその顔を思いっきり顰めて憤慨した。
「何が勝手だ!せっかく手当てしてやったのに!」
「余計なお世話だ。こんなの大したことないって」
言いながら、実際は先ほどから酷く痛むのを感じてる。
恥ずかしさが勝って、思っているのと反対の言葉が飛び出てしまった。
「エラそうなこと言うな。女物の下着付けやがって変態めがっ!」
いきなりの変態呼ばわり。
しかし痛いところを突かれた。事実なだけに言い逃れは出来ない。
確かに付けてたけど…あれは俺が望んで付けた訳じゃない。
「誤解だ!変態じゃねぇ」
説明すると長くなりそうだけど、とにかく俺にそういう趣味は無い、と伝えたいけど聞いてくれそうにないな。
「何が誤解だ。証拠ならあがってんぞ」
ぎろりと睨んでくる。
刑事ならその一睨みで相手を自白させる事も可能な迫力で言ってくる。
いつものあの強い視線で…。
さっきのあの弱弱しさはもうそこには無い。
睨まれているのにもかかわらず、なぜか俺は笑い出したくなった。
……何だ。
いつも通りじゃないか。
いつもと同じアカツキだ。
嬉しくて、ほっとして、気が抜ける。
その気持ちがもろに顔に表れてしまったらしい。
「……何笑ってんだ、キモイ。いよいよもって真性の変態になったか」
「なにが真性か。そもそも変態じゃねぇ!」
「変態だ。その似合いすぎの女装がキショイんだよ」
「理屈が分からん!」
睨まれたり罵られたり…。
それに対して他愛無い言葉を言い返して。
気づけばどうでもいいことを延々と言い合っていた。
いつもと同じように。

