「――冷たっ!!」
突如下腹部を刺激したひゃっこい感触にビクリと跳ね起きた。
一気に覚醒した意識で、辺りの状況を確かめる。
…あれ?
俺って寝てたんだっけ?
いや。まぁ、確かに寝てたんだけど何かおかしい。
「…あ。起きたか」
傍にアカツキが立っていた。
あれれれ…。
目覚めたての頭を徐々にゆっくりと始動させる。
少し前の記憶を辿っていく。
「……???」
思い出してみても状況が変だ。
何で俺の方がベッドで寝てるんだ?
さっきまで立場が逆じゃなかったか?
「お前、寝てたんじゃなかったのか?」
考えても埒が明かず、手っ取り早く傍に立つアカツキを見上げて尋ねた。
「…確かに寝てたけど、起きたらお前が傍で寝こけていたから場所を譲った」
……やっぱり、記憶に間違いは無かった…。
だとすると…、
「…おい。大丈夫なのか?」
「それを言うならてめぇの心配をしろ」
アカツキは眉間に縦皺を刻み、俺を見てきた。
「お前のほうがボロボロじゃねぇか」
言われてはっと自分の体を見た。
何故か上の服がめくり上げられ、下っ腹あたりに湿布が貼られていた。さっき感じた冷たさはこれだったのか。
…いや、ちょっと待て。
はたと自分の今の状況をかえりみる。
それよりこの格好は……、
「……うわわゎ…」
恥ずかしさが込み上げた。
上半身ほとんど裸じゃないかっっ。
「酷い打撲みたいだから、一応湿布を貼っておいたが…」
アカツキは平然とした調子で言う。全く気にしていないらしい。変なところで鈍い…。
……でも。
…でもこっちは意識してしまうんだ。
そりゃあアカツキとしては親切心を働かせてくれたんだろうけど、
「……か勝手なことすんなっ」
めくられていた服を慌てて下ろして隠した。

