………。
………あれ?
……ここはどこだ?
とろとろとまどろんでいると、取りとめのない曖昧模糊な世界へとこんにちは。
白と黒と灰色が混じり合う世界。
色の無い世界。
意識と体がフワフワと浮いて漂っている感じ。
地面の無い無次元の世界。
現実から逸脱した場所。
……そうか。
…これは夢か。
俺は夢を見ているのか…。
ぼんやりと何となくそこに佇む。
特にすることも無く…。
そのすぐ近くから、
――ふふふふ……。
笑い声がどこからともなく湧いて反響した。
どこかで聞いたことがある気がするが靄がかかったように思い出せない。
…誰だ?
辺りを見回してもどこにもその姿は見当たらない。
確かに近くで聞こえた筈なのに。
それでも「まぁ夢だし」と冷静にこの状況を見てる自分が居た。
夢なんだから非現実なことも起こりうるだろう、と。
『――誰だとはご挨拶よのぅ…』
はっきりとその声が聞こえた。
どこか浮世離れした妖艶な女性の声。
張りのあるうら若い声なのに老成した雰囲気がある…。
不思議な響きのある声。
実体は無いくせに、その声は律儀にも俺の言葉に返してきた。

