「……え?」
…勝負師?
何やら女子高生らしからぬワードが出てきたよーな。
戸惑う俺を見てどう思ったのか、彼女は、
「勝負師って言っても、一般に言われる賭博師やギャンブラーとそう変わりないです。
ただ違いが有るとすれば、勝負師のほうは勝つ勝負で必ず勝つことです。
裏を返せば、勝てない勝負はしません」
語意が理解されていないと思ったのか、ご丁寧に説明を付け加えてくれた。
戸惑ったのはその部分じゃないんだけどな…。
でも、まぁ。おかげで勝負師とは如何なる者かが分かった。
なるほど、負け戦はしないということか。
まだまだ世間には俺の知らない世界って広がっているんだなぁ、としみじみ。
それにしても…
「何でそんな事をやってんの?
ただの趣味じゃないんだろう?」
彼女はそれで生計を立てていると言った。
「そうです。趣味じゃありません」
きっぱりと頷く。
「私には双子の妹が居て来年高校受験します。
どちらも私学志望ですけど、
父の居ないうちの家計では私が高校行くのだけでいっぱいいっぱいで…
でもどうしても2人には高校入学させてあげたくて。その為に私が…」
いきなりヘビーな身の上話を広げられた。
だが、事情は何となく掴めた。
手っ取り早く資金調達するために、彼女が勝負に身を投じていると言うわけか…。
どうにも現実味が湧かない話ではあるけど。

