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家路の途中、晩御飯の材料をスーパーで買い込んだ。
全身に圧し掛かる疲労とともに我が家に到着。
両手一杯の買い物袋と。
そしていらぬ奴までもが付いてきて。
「お好み焼きとタコ焼きですか~」
テーブルの上のホットプレートを眺めやりながら嬉しそうに云う少女。
「何だかパーティーみたいですね。えへへへ」
上機嫌の彼女とは対照的に、その向かいには目の据わったアカツキが座している。
そういえばこいつは帰ってくる道中も一言も喋らず、ひたすら恐ろしいオーラだけを発していた。
腕を組んで、
「なんでコイツまで…」
殺気すら感じさせる声でイラついている。
「おやおや。何を苛立っているのですか?アカツキさん」
よせばいいのに、この女は煽るように声を掛ける。
その声にアカツキの片眉が鋭く跳ね上がる。
泣く子も黙る、どころか息をも止めてしまいかねないその睨みを、彼女はくすりとした笑みでかわす。
「シュン君にはっきり言いたいことがあるなら迷わずに言っちゃわないと」
「……あんだと?」
(言いたいこと…?)
俺もホットプレートに油を敷きながら考える。
そういえばアカツキ、俺に何か言いたいことがあるとか言っていたよーな…。
「――あっ!」
ふと手元を見て思わず声をあげた。
油を敷いてる横から、アカツキが既にタコ焼きの生地をプレートに注いでいた。
ってそれだけなら何の問題も無かったのだが…。
「馬鹿!入れすぎだって!」
まだ具も入れてないというのにプレートから生地が溢れ出していた。

